ピグマリオン効果とゴーレム効果。
1964年春、教育現場での実験として、某国のある小学校に於いて、「ハーバード式突発性学習能力予測テスト」という名前のテストを行なった。
教師達には、今後、成績が伸びる生徒と落ちる生徒を割り出すための検査である、と説明した。
しかし、実際のところテストには何の意味もなく、実験施行者はテストの結果とは関係なしに無作為に選ばれた生徒の名前を教師達に伝えた。
「A君とB君は成績が向上する。C君とD君は成績が落ちる」と。
その後、確かにA君とB君は成績が向上し、C君とD君は成績が落ちていった。
報告論文ではA君とB君の成績が向上した原因としては、学級担任が子供達に対して期待のこもった眼差しを向けたこと。
さらに、子供達も期待されていることを意識するため、成績が向上していったと主張されている。
逆にC君とD君には、どうせあの子達は成績が落ちるので、真面目に教えても徒労に終わるからと、おざなりな態度でしか接しなかった。
子供達の学習意欲も次第に消沈し、相乗効果で成績が落ちていったらしい。
いやあ、思い込みって怖いですねえ。