社長、呪われてくれ

カテゴリー「怨念・呪い」

思い出した工事関係者から聞いた話。

幽霊が出ると噂のある踏切がある。
その踏切、自分が知る限りでは死者が出た事がない(目の前が駅なので、スピード出ないし)が、何故か目撃者が絶えない。

ある時、その踏切手前を工事する事になった。
最初快調だったのだが、次第に大きめの石が出て来て、困難になる。

そのうち、設計では何も無かったはずの場所で何かを引っ掛けた。
よく見ると古く大きな木の箱。

縄文時代の遺跡や、塚の見つかる地域なので現場に衝撃が走る。
けれど良く見れば、そんなに古くない。

スコップで掘り返すと、それは木棺だった。

周りを見渡すと、墓場があるのも見えた。
どうやら墓場を潰して道にしたが、移動し残しがあったらしい・・・。
その数二十数体・・・。

段ボールやら、黒いゴミ袋にグール、スケルトン、デュラハンと分け回収。
とりあえず近くの寺に持ち込み、迷惑されたらしい。
お祓いの用意もしたが、人が集められなくて一週間ほど待つ事になった。

その間、現場は中断となったのだが、毎日現場に休みのはずの作業員が日替わりで現れるようになったそうだ。

「夢で、ここら辺に埋まってるから掘り出してくれ、って言われる」

どうやらまだ埋ってる死者達に頼まれて、掘り出しに来ているとの事。
無視していると、怪我をしたり事故にあったりと酷い目に遭う。

監督と社長はその話を聞くと、お祓いの日にちを変更。
全部回収してからにしようと決断。

結局残りの十数体も回収してお祓いを受けたそうだ。
それから踏切の幽霊の話も聞かなくなった。
監督と社長は結局幽霊に遭遇しなかったそうで、作業員から未だに文句を言われている。
作業員いわく、こっそり社長が飲み仲間に漏らした言葉が一番怖かったそうだ。

社長:「いっぺん幽霊見たかったんだよ。金があっても幽霊とか見れないじゃん?」

呪われてしまえ、と思ったそうだ。

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