取り憑かれた時の話

カテゴリー「怨念・呪い」

話が下手だから最初に書いておくと、取り憑かれてたらしい。
はっきりとそれを自覚出来たんで、書く。

勤めた会社のゴタゴタでここ一ヶ月位、特に悩まされてた。(パワハラ)
因みに家族営業の小さな会社で、社員は自分と、社長と、それと異常に仲が良い10年近いお局一人だけっていう全く味方居ない状況だった。

会社(店)のある土地自体も悪くて、呼び寄せる客もろくなもんじゃなかった。
で、辞めようとしてたら、更に追い打ち掛けるようにパワハラ掛けられて・・・。
一応証拠も半年以上分とってあるし、やるならやってもいいかなーと思ってる内に段々と気が落ち込んできて。

あーヤベ鬱か?鬱か?労災出んの?傷病手当かこれ?とか考えてる内に社長と衝突しちまった。

で、もう無理だと思って帰ってきて、退職手続きをしようとしていると、どんどん自分でも解るくらい気分が落ち込んで来て、普段はシャットアウトされて見えない物が見えるようになってきた。
結構ボロ雑巾みたいな状況だった。

あ、やばいと思って一応精神科行って脳の写真と血液検査、
何やらかんやら紙に書かされて調べられたんだけど、仕事のパワハラによるストレスから来る物だから、病気じゃないって言われた。
聞いても酷いから貰う物貰ってから辞めなさいっつー事で、診断書書いてもらう事になって、その日は取り敢えず、2週間分の睡眠薬だけ貰って帰った。

睡眠薬に頼るのも何だかなーと思って飲まないでいたら、その内、目を閉じると黒っぽい蛇が見えるようになってきた。

そこからがもう本当に冗談抜きで殆ど覚えてない。
ただ確かなのは、自分は処方された睡眠薬を始めとした、薬全般、風邪薬すら飲んでいないって事だけだった。

ここからは状況を側で見てた母親の証言を掻い摘んで書いていくんだけど、相当だったらしい。

ずっと会社の人間や家族に対して毒を吐き続けて、話す相手が居ない時もブツブツとずっと何か喋り続けてたらしく、元々自分は酒を殆ど飲まないのだけれど、夜になると絶対に飲まない焼酎、日本酒やら、家にある限りの酒をボトル事ガブガブ飲み干してたらしい。

そして口にするものは、その狂ったような飲酒以外一切、水もろくに飲まなかったらしい。

飼い犬を見れば掴みそこらに投げ、叩きつけ、犬が恐怖から来る痙攣を起こしてしまった。
夜もろくに眠らず、寝てる間に見た微かな夢は、自分がこれから生きていく為身売りしようと出会い系やってる映像。
目を離したら家から直ぐに消えるらしく、風呂上がりに海の近くまで徘徊してたらしく、追いかけてきた母親が自分に問いただすと「死ぬ替わりに母さんに幸せになってもらうの」とかのたまってたらしい。

それから一人呟き続ける言葉は「神様、私をあげるのでどうか母さんに沢山の幸せをあげてください」とかそんな感じの事だったらしい。
で、ある日自分がどうしても一人で出掛けなきゃいけない用事があって、母親が渋々出した時の事。
ふと気付いたら自分、用事の帰りにデカイ橋のたもとに居た。(自殺の名所)

そこで橋の下見て、ハッと我に帰ったのが自分でも解った。
身体が凄い怠くて、ふらふらしながらだけど「まだ呼ばれて無い」と確信して、家に帰ったのは覚えてる。

ここから先は短かったそうなんだけど、そっから色々奇怪な行動が激化したらしい。

自分、四六時中「身体が痒い」と掻き毟りだして、しょっちゅう風呂に入るのはいいんだけど、必ず塩を突っ込んでたらしい。
ろくに寝なかったのが昼間もちょくちょく眠るようになり、その際に必ず自分の数珠出して握りしめながら眠って、仏壇に蝋燭立てて火を灯してた。

で、自分、数年前、母親からもらった金の土台のルビーとダイヤの指輪が着けずにあるんだけど、ある日突然それを探しだしてと喚き散らしたらしい。

鞄に入れて保管してあったのが何故か見つからなくて、家中ひっくり返して、やっと母親が見つけたその指輪を自分、「替わりにする替わりにする」とか言い出したらしい。

もう自分の行動がオカルト過ぎて、兄妹すら近づかなくなってる時、最後の抵抗(?)みたいな事があったそうだ。

突然椅子を持ち、それを投げつけて「バカにするなふざけるな!!!!!!!!!!!」とか、ナイフで自分の首切ろうとしてたのを母親が止めて、持ってたそのナイフを母親に投げつけて「何で何で何で何で死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!!!!!!!!!」とか。

他にも、生まれた時から今までの嫌な出来事とかトラウマを持ち出して「お前もついてこい」とか言って母親に向かってたらしい・・・。

とうとう精神科か寺かって時に、自分は母親の側で寝ながら仏壇の掛け軸(曼陀羅的な何かが書かれてる)に向かってぽつりと「神様弱い子供でごめんなさい」って言って、泣きながら眠ってしまったらしい。

次の日に丁度、自宅に坊さんが来るから(必ず月に一度坊さんが御経上げに来る)寺に預けようと思って、母親も寝たらしい。

ここから先はハッキリ覚えてる。
で、その坊さんが来る日の朝方。

自分が寝てた所をふと見ると、死んだ父親が側に居て「あー何くっついてんのよ、お前馬鹿で無いか」つって、ちょっと笑った後、すげー怖い顔して睨み付けてきた。

そこでハッと気付いたら、自分の背中から無数の蛇みたいな物がブワッて出てきてるのが解って、「私は私だ」とは辛うじて返せるんだけど、何故か背中から出てる奴らに「出て行け」とは言えなかった。

そこで頭の中がクリアになった。

で、「あれは自分の気持ちだ」って思った瞬間、頭の中がスパーンとスッキリしていくのが解った。
直ぐさま起きあがって仏壇に火つけたら、蝋燭の左側がブワァーとあり得ない位、綺麗に上に上がって、手合わせた。
上手く言葉に出来ないけど、とにかくそこで全部解った。

もう自分でもよくわからないけどとにかく「負けてたまるか」的な気持ちが沸き上がってて、そこから寝てた布団片づけて、風呂場に行ってこのクソ寒い中、裸になって冷水頭から被った。

健全な精神は肉体から、健全な肉体は健全な環境からと言わんばかりに、家中掃除して、家中の床をバケツと雑巾持って拭き回った。

いつの間にか起きて状況みてた母親は、余りのシャッキリっぷりに、今度はどの変化が起きたのかと気が気じゃ無かったらしい。

で、昼ちょっと前に坊さんが来て、馴染みの坊さんなんだけど、言わなかったけど家の中をやたらキョロキョロしてた。
御経上げ始めて、ついでにまだ残ってるのも上げてって貰おうと思って後ろに着席。
いつもより御経長くて、読経中、左上をやたら見て首振ったり頷いてたりしてた。

で、読経終わるなり自分の方暫く見て、黙って頭撫でて帰ってった。

そこでもう恐怖の10日間は終わり。

全く覚えてないとはいえ、数々の凄まじい悪行働いたので今は猛省している。
毎日朝から雑巾で掃除、家事洗濯全般やってるし、仏壇も綺麗にした。

あの出来事があってから思ったのは、過去のどんな出来事もトラウマも、自分で選びとった有るべき事だったと思ってる。
それと、あれからずっと外に出るときは自然と胸張って背筋伸ばして歩いてる自分が居る。

出先で会社の人間見たけど、アレ、こいつこんなに小さかったっけ?って首傾げる位何だか小さく見えた。
あんなのに萎縮してたのが凄い馬鹿馬鹿しくなって、黙って見てたら相手もこっちに気付いたから近づいたら、ヤツ逃げてった。

もう矢でも鉄砲でも霰でも爆弾でも持って来いって感じで、これまで迷惑掛けてきた母さん幸せにする為ならどんな苦労したっていいなと思ってる。

因みに家は小さな事業をしているんだけど、自分が数年前から思っていた将来の事業の形と、母親の考える将来図が全く細部まで同じって言うことが判明した。(今までそんなことお互い口にした事もなかった)

もうバカバカしいからパワハラの証拠も使うこと無いなとも思うし、占いとか霊能者とか見ても「ああ、そうですか」位にしか思えなくなった。

最後怖くないけどスマン。
終わり。

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