雑誌でよく見かける「身長が伸びる」「バストアップ」「金運」などの怪しい広告。
人のコンプレックスに訴えかける内容で、コンプレックスに感じていない人なら見る必要もなく、見たとしても「そんなバカな」と一笑するような広告。
行政の指導で販売中止になったりしないのか。
なぜ出版社はこんな危ない広告を掲載するのだろうか。
バストアップ商品の広告で、貧乳の女性が巨乳になった写真が使われていたりすると、本当に効果があるように思えるが、実際は豊胸手術をしているだけということがある。
身長が伸びるという広告の場合は、使用者として高身長の人が使われるだけBeforeAfterが載っていないことが多い。
手術で身長を伸ばすのは難しいからである。
BeforeAfterが載っていたとしても成長期になる前の写真と成長期で身長が伸びた写真でしかない。その商品の効果であると言い切れないのである。
こういった商品を詐欺として訴えても勝てる確率は低い。
怪しい商品ほどその広告や使用方法が良くできていて、絶対や永久などの言葉は使わず薬事法に触れないよう、あくまで「補助」の商品とし効能を約束していない。
そしてコンプレックス解消に必要な成分は微量ながら含まれていたりする。
また「適切な運動」「適切な食事」「適切な睡眠」などができず、バストアップ、身長、無駄毛などで悩んでいるのに「適切な運動」「適切な食事」「適切な睡眠」が必要と説明書に書かれているからである。
つまり成分としては問題なく、使用方法を守らなかったからと言い逃れできるのである。
仮に行政の指導が入ったとしても、現在の決まりでは名前を変えるだけで販売できてしまう。
とはいえ、こんな怪しい商品を雑誌出版社はなぜ掲載するのか。
人気雑誌で通常販売のみで黒字になる雑誌であれば、品位が下がるので掲載はされない。
掲載されているのは通常販売では赤字になってしまう雑誌である。
怪しい商品の広告枠は高めで、広告を入れることで赤字になることを防いでいるのである。
うまいキャッチコピーでコンプレックスにつけ込むので、意外と売れてしまい広告費は取り返せる。
販売元はクレームありきで販売しているのでクレームがきても気にしない。
販売だけでは黒字にならない雑誌だから、多少品位を下げても気にしない。