姉さんごめんなさい、僕は

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

これは新聞で乗った話とか何とか・・・。

ある仲のいい姉弟がいた。
でも、家は貧乏で父親の収入で何とかやっていける・・・そんな家だった。
だがあるとき、父親が事故(もしくは病気)で死んでしまった。
それを追うように母親が自殺してしまった。

姉弟はちいさなアパートで二人で暮らしていかなければならなくなった。
弟が小学生、姉が中学生、雇ってもらえるところはどこにもない。
だんだん、二人とも衰弱していき、ついに姉が倒れてしまった。

弟は必死で看病を続けたが姉は帰らぬ人となった。

それから弟は何をするでもなく、死んでしまった姉の横に寄り添うように寝ていたが、姉の死体がだんだんと腐っていき、弟も死んでしまった。

それから何十日もたったあとで、近所の住人から「異臭がする」という通報があり、二人の死体が発見された。

警察が来て、現場を検証する。

それが終わると、部屋にある荷物などを処分する作業があるが、その掃除のときに一人の青年が何かに気付いた。

青年(清掃業者):「すいません、この赤いしみ何なんですかね」
清掃業者:「うん?」

青年(清掃業者):「ここなんですけど」

そこは姉と弟が眠りについた場所の壁。

清掃業者:「なんだこりゃ」
清掃業者:「あっ!!」
清掃業者:「なんだよ」

青年(清掃業者):「これ、文字ですよ」

そこには赤いしみでこう書いてあった。

『姉さん、ごめんね、お腹空いたからちょっと食べちゃった・・・』

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