首を吊ろうとした時に

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

数年前、知人のTが担任するクラスの生徒が自殺したらしい。

Tは何かと以前から、昔のイジメと今のイジメとの違いについて話していた。

T:「昔のイジメには男子のイジメと女子のイジメがあった。男子のは暴力的だが、暴力反対の女子に告発されて大事に至らなかった。女子のは陰湿だが、陰湿嫌いの男子がイジメられっ子をこっそり励まして助けた。ところが、今は男女平等の時代。イジメも男女共闘で暴力的かつ陰湿になっている」と言う。

昔なら、クラスの半分以上の生徒が教師に協力したからイジメを撲滅できた。
文部科学省も保護者もイジメへの認識が甘いのは考えが古いから。
今は男子も女子も誰も教師の味方をしない。

Tはイジメられっ子に転校を薦めて保護者に怒鳴られたという。
そして、その生徒は自殺した。

生徒達はしらじらしく葬儀の席で泣いて見せ、校長は「イジメの事実は確認できなかった」と関係者にコメントしたそうだ。

ここまでは、よくある薄汚い話だが、ノイローゼになったTが自宅で衝動的に首を吊ろうとした時のことだった。

垂れ下がったロープの輪の向こうに自殺した生徒が見えたというのだ。
すっかりビビって腰を抜かしたTは、朝まで「許してくれ」と泣いて謝り、結局、Tは後追い自殺をすることなく、今でも生き延びている。

俺はTは生き延びて良かったと思うが、他の人はどう思いますか?

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