俺の布団の上で死んでいた

カテゴリー「怨念・呪い」

小学生のときメス猫を飼っていた。
その時そいつは妊娠していて、いつ子がうまれてもおかしくなかったが、俺の布団の中にはいってきて一緒に寝ていた。

朝、目が覚めると、体の下になんとも言えない違和感がある。
見てみると、俺の体に潰されて産まれたての子猫が三匹死んでいた。

俺は慌てて母親に知らせた。
子猫は庭に埋葬することになり、俺は泣きながらその子達を埋めた。
親猫はその間中ずーっと俺を見ていた。
一声も啼かずに。

子猫事件から少したったある夜、寝苦しさに目を覚ますと、胸の上に飼い猫が座り俺の顔をじっと見つめていた。
薄暗い寝室で瞳が光って見える。

ちょっと不気味だったが、布団からはねとばすのは可哀想だ。
優しく抱き上げようと、少し顔を起こしたら、バリッと顔面を引っ掛かれた。
左の眼球を引っ掛かれたため、慌てて親を起こして病院に行った。

白目が少し傷ついただけだったが、もうちょっとずれたり深かったりしたら失明していただろうと言われた。
父親が数キロ離れた河原に捨ててきたが、すぐに戻ってきた。
両親は追い払おうとしたが、俺が頼んで今までのように飼うことにした。

うしろめたくて、邪険にあつかうことなんてできなかった。

結局、その猫に不妊処置をして飼い続けた。
俺は以前にも増して可愛がり、そして高校2年のある日、帰ったら俺の布団の上で死んでいた。

それから動物は飼っていない。

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