カテゴリー「不思議体験」
不思議体験

その声は死への一歩

友人の話。 山中の池でバス釣りをしている時のこと。 脇の林の中から「おーい」と呼ぶ声が聞こえてきた。 段々と大きくなってくる。 彼の方へ近づいてきているらしい。 やがて木々の間から男が一人現れた。 身なりはごく普通の登山 [続きを読む]
カテゴリー「不思議体験」
不思議体験

チズスマという壁

友人の話。 夕暮れ時、闇が濃くなる山道を歩いていると、行く手を塞ぐ物が見えた。 壁だ。 大きさは立横が二メートルほど、厚みはあまりない様子。 微かにピンク色で、ぼんやり向こうが透けている。 遠目で見た感じ、ゼリーか寒天を [続きを読む]
カテゴリー「日常に潜む恐怖」
日常に潜む恐怖

トイレ前の黒い影

今から20年程前の10月頃の事。 その日は残業で遅くなった。 通勤でいつもの山道を車で帰宅途中に小便がしたくなってきたが、夜になると車通りも全くなくなる真っ暗な山道・・・。 車を止めてするのも嫌なんで、少し先に行った所に [続きを読む]
カテゴリー「心霊・幽霊」
心霊・幽霊

帰るという意味

昔、聞いた話。 舞い落ちる雪の粒の中に、極くまれに、木の葉型のものがある。 それを風文と言う。 風文は、人肌に触れ、融ける瞬間、声になる。 それは、山で遭難した人の今際のきわの言葉。 はからずも死者となり、魂は黄泉路を、 [続きを読む]
カテゴリー「怪奇スポット」
怪奇スポット

今はない富士見ランドの話

僕が着ぐるみショーのお仕事を始めて1年が過ぎようとしていた頃です。 『アンパンマン』のショーで、静岡県の『富士見ランド』という現場に2泊3日で行くことになりました。 そのときはメンバーもみんな若手で組まれて、なんで若いや [続きを読む]
カテゴリー「心霊・幽霊」
心霊・幽霊

友人はそれ以来ずっと手を

出張で東北の方に行った。 作業が完了した時には、帰りの新幹線に間に合わない時間になっていた。 宿泊費は自腹になるので、安いビジネスホテルを探してチェックイン。 部屋に熱気がこもっていたので、カーテンと窓を開けて換気をする [続きを読む]
カテゴリー「心霊・幽霊」
心霊・幽霊

撲殺された声

私の父親は2年毎に転勤のある仕事で、両親と姉、弟の5人。 姉が高校受験を迎えるまで引っ越しは続いた。 大抵は県庁所在地のマンション住まいだったが、一度だけ周辺が田んぼに囲まれて、柱が黒光りするような古民家に住んだことがあ [続きを読む]
カテゴリー「怪奇スポット」
怪奇スポット

宝達山での怪奇現象

昔、金沢に行くつもりで何を迷ったか、宝達山って山に迷い込んだんだけど、その山にいる間、レーダーがずっと緊急車両無線を拾い続けたんだよね。 今の警察車両はデジタル暗号されて簡単に拾うことはできないけど、昔の警察(救急車や覆 [続きを読む]
カテゴリー「心霊・幽霊」
心霊・幽霊

戦友と仲良く暮らして欲しい

あまり怖くはない話ですが・・・。 若い頃、祖父は海軍士官で某大型艦の砲術士をしており、生還を期さない殴り込み作戦にも参加したことがあるそうです。 戦後、自宅の床の間には祖父が勤務していた艦の大きな金属製の精密模型が飾られ [続きを読む]
カテゴリー「日常に潜む恐怖」
日常に潜む恐怖

死ぬ予感

私は自分の事で一番怖いと思うのは、もう2、3日で死んでしまう人がわかる事。 バイト先のお役所で、文具やらの取り扱い業者さんがエレベーターを待っていて離れていたんだけど、ふとお互いに気付いて会釈して挨拶をした時。 その人の [続きを読む]